StaatAppで数量化Ⅲ類を行う方法を紹介します.SaatAppではCSVファイルやExcelファイルを読み込み,クリック操作だけで数量化Ⅲ類を行うことができます.
アプリの基本操作
StaatApp基本操作(データの入出力など)は以下のページで解説しています.
読み込ませたサンプルデータは以下のようになります.副業の実態を調査することを目的として,20代の社会人100人に対してアンケートを取り,副業有無に加えて属性情報を収集したとします.
数量化Ⅲ類の実行方法
① 数量化Ⅲ類の選択
メニューバーから「多変量解析」→「数量化」→「数量化Ⅲ類」を選択します.
② 変数の選択
数量化Ⅲ類用ウィンドウが表示されたら,変数を選択します.例ではサンプルデータの全ての変数(列)を選択します.
④ グラフ選択(任意)
数量化Ⅲ類では固有値の数(変数のカテゴリー数-1)だけ解を求めることができます.
カテゴリースコアとサンプルスコアの散布図は軸の設定を行えますが,一般的には1軸と2軸で結果を判断するため,特に意識しない方はデフォルト設定もままで問題ありません.
詳細設定では,散布図のマーカーの色や種類を変更することができます.
⑤ 解析の実行と結果の表示
設定が完了したら,ツールバーの「解析実行」ボタンをクリックします.解析項目で「寄与率」を選択した場合は,軸ごとの固有値・寄与率・累積寄与率が算出され,累積寄与率を示すグラフが表示されます.
解析項目で「カテゴリースコア」を選択した場合は,カテゴリースコアが算出され,プロットが表示されます.
※ グラフの表示設定はデフォルトから変更しています.
解析項目で「サンプルスコア」を選択した場合は,サンプルスコアが算出され,プロットが表示されます.
解析結果はそれぞれクリップボードにコピーすることが可能なので,解析結果はExcelなどを用いてグラフ化することも可能です.
自動考察
数量化Ⅲ類ではカテゴリースコアの算出結果について,自動考察を行うことができます.
カテゴリースコアの解析結果について自動考察を行なうと,1軸と2軸について,以下のような考察結果を得ることができます.
補足① 統計アプリStaatAppとは
StaatAppは計算仮定が複雑な解析手法を,誰でも手軽に素早く行なうことができるアプリです.StaatAppの詳細は以下のページをお読みください.
補足② 数量化Ⅲ類について
数量化Ⅲ類はカテゴリーデータ(質的変数)に対して行う多変量解析です.複数変数のカテゴリー(要素)ごとに関連性を調べることができます.また,新しく合成した基準(軸)を用いて,サンプル(被験者)の分類を行うこともできます.
数量データに対して行う主成分分析(PCA)とよく似た手法であり,多重コレスポンデンス(MCA)と同等の分析方法です.
数量化とは林知己夫先生によって開発された手法で,数値でないデータを数値化する手法になります.数量化を行うことでアンケートの調査結果などの分析を行うことができます.