統計解析を行うことができるソフトウェアには,無料のものから高額なものまで様々です.
このページでは日本でよく用いられている統計解析ソフトと,Staatで販売している統計解析アプリStaatAppについて紹介します.
統計解析ソフトの一覧
統計解析ソフト名
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価格
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GUI |
特徴
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R | 無料 | – | 最も利用者の多い無料統計解析ソフト. |
Rコマンダー | 無料 | ○ | RをGUI版.実装されている分析手法は少ない. |
EZR | 無料 | ○ | RをGUI版.Rコマンダーより豊富な手法が実装. |
HAD | 無料 | ○ | 主に心理統計分析を行うことが可能. |
Excel | 無料 | ○ | 基本的な統計解析が可能.一覧はこちら. |
StaatApp | 500-3000円 | ○ | – |
SPSS | 30万 | ○ | 社会科学の分野で最も普及しているGUIソフト. |
エクセル統計 | 4万円/4年 | ○ | Excelの分析ツールと同じように使用可能. |
STATA | 3万/1年 | ○ | 計量経済学の分野で最も普及しているGUIソフト. |
JMP | 17万/1年 | ○ | 実験計画のツールが豊富に実装されている. |
価格・搭載機能・操作性をバブルチャートで示すと以下の感じになります.

無料で使える統計解析ソフト
R
Rは全世界で最も使用されている無料の統計解析用のプログラミング言語・開発実行環境になります.基本的な統計解析に加えて,有志によって開発されているアドイン(ライブラリ)を用いることで応用的な統計解析も可能です.
デメリットとしてはCUIであるため,統計解析を実行するためにはコマンド形式で操作する必要があり,他のソフトウェアと比較して学習コストが高いです.
Rコマンダー
Rコマンダーはマウス操作でRを実行できるように,GUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェイス)が実装されたソフトフェアです.Rコマンダーで実行可能な解析手法はあまりありません.
EZR
EZRはRコマンダーのカスタマイズ機能を利用して,Rコマンダーより多様な解析手法を実行可能です.特に医療統計に役立つ解析が充実しています.但し無料利用可能ですが,解析手法ごとに使い方などは専用のマニュアル本を購入する必要があります.
HAD
HADは主に心理統計分析を行うためのフリーソフトウェアです.相関やクロス表などの基本的な統計解析から,心理学でよく用いられる多変量解析が可能です.VBAというプログラミング言語で実装されているため,大量のデータ分析には不向きです.
有料の統計解析ソフト
有料の統計解析ソフトとして最も普及しているのはSPSSになります.マウス操作だけで多種多様な統計解析からグラフ作成まで実行することができます.但しSPSSは有料の統計解析ソフトの中でも特に高額となっています.
日本ではExcelのアドインソフトであるエクセル統計もよく用いられます.エクセル統計はMacOSには対応していないので注意してください.
統計解析アプリStaatApp

StaatAppはStaatで販売している統計解析アプリになります.有料の統計解析アプリになりますが,学生様など個人利用の方でも手に入れやすい価格で販売しています.
StaaAppの主な特徴は以下になります.
① 圧倒的使いやすさ
行政機関の業務システム・公開サイトのUI設計を行っているエンジニアが操作性を追求した,デザイン・機能となっています.初めて扱う方でもマウス操作だけで簡単に統計解析を行うことができます.解析手法ごとの操作方法や結果の見方は全て本サイトで公開しています.
② 購入から起動までが簡単
実行ファイル形式で販売しているため,ダウンロードしたファイル(アプリ)をクリックするだけで実行可能です.RコマンダーなどのRを利用した無料ソフトはRをインストールしてからさらにRコマンダー用のライブラリをインストールする必要がありますが,StaatAppはインストールを行う必要がありません.
③ 解析手法ごとに購入可能
StaaAppは解析手法ごとに機能を切り出したバージョンも販売しています(Windows限定).解析手法ごとのStaaAppは特に安価な価格(500円-)で購入することが可能です.
④ 日本語データ対応
日本語データに対応しています.StaatAppでは文字コードを自動判定を行い文字化けを防ぎます.グラフや分析結果も日本語で出力されます.
StaaAppは無料版の配布も行っています.一度無料版をダウンロードして,StaaAppの使用感をお試しください.
論文で用いられているソフトウェア
以下の論文によると,2018年現在で世界中の論文で最も使われているのはSPSSになります.SPSSが使用されている論文数約8万本になります.2番目に使われているRは約5万本になります.3位はSAS,4位はSTATAになります.
StaatAppの演算・アルゴリズムで使用しているPythonの論文数は約2万本で7位になります.