統計アプリ

【StaatAppで行う】数量化Ⅱ類

StaatAppで数量化Ⅱ類を行う方法を紹介します.SaatAppではCSVファイルやExcelファイルを読み込み,クリック操作だけで数量化Ⅱ類を行うことができます.

》統計解析アプリStaatAppとは

アプリの基本操作

StaatApp基本操作(データの入出力など)は以下のページで解説しています.

》StaatAppの基本操作

読み込ませたサンプルデータは以下のようになります.社会人20人に対してアンケートを取り,回答者には転職の希望度と仕事の悩みを5段階(1:当てはまらない-5:当てはまる)で評価してもらいました.

アンケート項目(変数)は以下の通りです.

 y:転職したい
 x1:残業が多い
 x2:仕事にやりがいを感じない
 x3:給料が少ない
 x4:休みが少ない,または取りにくい
 x5:単純作業が多くスキルアップする見込みがない
 x6:業務量が多い
 x7:やりたい仕事をさせてもらえない
 x8:人間関係がうまくいかない

数量化Ⅱ類のサンプルデータ

数量化Ⅱ類の実行方法

① 数量化Ⅱ類の選択

メニューバーから「多変量解析」→「数量化Ⅱ類」を選択します.

数量化Ⅱ類の選択「

② 目的変数の選択

数量化Ⅱ類用ウィンドウが表示されたら,目的変数を選択します.例では”転職希望度”に影響を与える仕事の悩みを調べるために,目的変数は”転職したい”を選択します.

目的変数の設定

③ 説明変数の選択

説明変数の選択では,「未選択」から数量化Ⅱ類の対象とする変数名をクリックして選択します.

④ 軸の選択(任意)

数量化Ⅱ類では固有値の数(目的変数のカテゴリー数-1)だけ解を求めることができます.一般的には1つ目の軸で結果を判断するため,特に意識しない方はデフォルト設定もままで問題ありません.

⑤ 解析の実行と結果の表示

設定が完了したら,ツールバーの「解析実行」ボタンをクリックします.解析項目で「カテゴリースコア」を選択した場合は,説明変数に設定した変数のカテゴリーごとのカテゴリースコアが算出されます.

カテゴリースコアの算出結果

解析項目で「レンジ・偏相関係数」を選択した場合は,説明変数に設定した変数ごとのレンジと目的変数に対する偏相関係数が算出されます.

レンジ・偏相関係数の算出結果

解析結果はそれぞれクリップボードにコピーしたり,CSVファイルに出力することができるので,解析結果をExcelなどを用いてグラフ化することも可能です.

補足① 統計アプリStaatAppとは

StaatAppは計算仮定が複雑な解析手法を,誰でも手軽に素早く行なうことができるアプリです.StaatAppの詳細は以下のページをお読みください.

》統計解析アプリStaatApp

統計解析アプリStaatApp

補足② 数量化Ⅱ類について

数量化2類の考え方

数量化Ⅱ類はカテゴリーデータ(質的変数)に対して行う多変量解析です.重回帰分析と同様に目的変数に対する説明変数の各カテゴリーの影響度や,作成した予測式に予測用データを代入することで結果の予測を行うことができます.

数量化とは林知己夫先生によって開発された手法で,数値でないデータを数値化する手法になります.数量化を行うことでアンケートの調査結果などの分析を行うことができます.

》徹底解説!数量化Ⅱ類

補足③ 数量化Ⅱ類の計算方法について

StaatAppではPythonのライブラリを利用して数値計算を行っていますが,数量化Ⅱ類は日本で開発された手法でもあることからオープンソースのライブラリはありません.

数量化Ⅱ類の計算式は全てStaatで独自に作成しています.作成の際にアルゴリズムの参考にした文献は以下で,計算結果の妥当性の検証にも使用しています.