StaatAppで級内相関係数を算出する方法を紹介します.SaatAppではCSVファイルやExcelファイルを読み込み,クリック操作だけで級内相関係数を算出することができます.
アプリの基本操作
StaatApp基本操作(データの入出力など)は以下のページで解説しています.
級内相関係数用ウィンドウの表示
メニューバーから「基本統計量」→「級内相関係数」を選択します.
ICC(1,1)の算出方法
検者内信頼性を示すICC(1,1)を算出する場合は,同じ評価者が複数回同じ被験者を観測したデータを読み込みます.
級内相関係数用のウィンドウで,対象のデータを選択して「種別」にはデフォルトの「ICC(1,1)」を選択します.
「解析実行」ボタンをクリックすると,画面右側に級内相関係数と95%信頼区間の値が表示されます.
ICC(2,1)の算出
検者間信頼性を示すICC(2,1)を算出する場合は,複数人の評価者が同じ被験者を観測したデータを読み込みます.
級内相関係数用のウィンドウで,対象のデータを選択して「種別」にはデフォルトの「ICC(2,1)」を選択します.
「解析実行」ボタンをクリックすると,画面右側に級内相関係数と95%信頼区間の値が表示されます.
その他の級内相関係数の算出方法
ICC(1,k)はICC(1,1)と同じデータの入力方法で,ICC(2,k)とICC(3,1),ICC(3,k)はICC(2,1)と同じデータの入力方法で算出することができます.
補足① 統計アプリStaatAppとは
StaatAppは計算仮定が複雑な解析手法を,誰でも手軽に素早く行なうことができるアプリです.StaatAppの詳細は以下のページをお読みください.
補足② 級内相関係数について
級内相関係数(Intraclass Correlation Coefficient; ICC)とは,一般的な相関係数(ピアソンの積率相関係数)とは異なり,データそのもの一致度を調べるための統計的指標値です.
医学分野における一例としては,ある放射線医が同じ画像を異なる時点で独立して評価する際の一貫性を測定する場合に用います.
心理学分野では,複数の評価者(研究者や臨床心理士)が同じ被験者や患者について独立して評価を行った場合に,その評価の一貫性を測定する場合に用います.