任意のExcelファイルやCSVファイルのデータ分析を行うWindowsアプリ(StaatApp)を用いた,グラフの作成方法について紹介します.統計学で用いるグラフとして代表的な以下8種類のグラフを作成可能です.
・折れ線グラフ
・散布図・バブルチャート
・箱ひげ図
・バイオリンプロット
・ストリッププロット
・スウォームプロット
・ヒストグラム
・散布図行列
2種類以上のグラフの重ね合わせや,グラフ色の細かい設定なども簡単に行うことができます.
アプリの基本操作
StaatApp基本操作(データの入出力など)は以下のページで解説しています.

グラフの作成方法
① 分布図の選択
メニューバーから「グラフ」→「分布図」を選択します.

② 作成するグラフの選択
分布図用ウィンドウが表示されたら,グラフ選択欄で作成するグラフにチュックを入れます.2つ以上選択することで重ねて作成することが可能です.箱ひげ図+ストリッププロットの組み合わせは論文などでもよく用いられます.
③ 軸選択と横軸項目の選択
軸選択欄のドロップダウンメニューから横軸と縦軸に設定する列名を選択します.
横軸の選択をすると選択した列の値一覧が横軸項目選択欄の一覧に表示されます.表示された値一覧から横軸項目として選択する値をクリックします.

④ グラフの作成
設定が完了したらツールバーの「解析実行」をクリックします.以下のようにグラフが新しいウィンドウに表示されます.ウィンドウの上部メニューで軸設定や画像の保存を行うことが可能です.
横軸項目の並び順は選択した値の出現順になるため,並び順を変えたい場合はデータ操作機能で並び替えを行ってください.

ここまでがグラフ作成の基本操作になります.
グラフの作成方法(詳細設定)
基本操作に加えて任意のグラフを作成するための各詳細設定項目について説明します.画面右側で作成するグラフの詳細な設定が可能です.
カテゴリ分類
カテゴリ分類を行う値が入力された列名を選択することで,各グラフでカテゴリ別の表示を行うことができます.バイオリンプロットを「性別」でカテゴリ分類する場合の設定と作成されるグラフは以下のようになります.


同様にカテゴリ分類した場合の箱ひげ図・ストリッププロット・スウォームプロットはそれぞれ以下のようになります.



グラフ別表示設定
各グラフの表示設定を変更可能です.グラフの塗りつぶし色や枠線,マーカーのサイズ設定が可能です.
全グラフに共通する塗りつぶし色選択では,6つのカラーパレットもしくは横軸項目ごとに個別で色を選択することが可能です.個別設定のラジオボタンをグリック後,設定したい横軸項目をドロップダウンメニューで選択した状態で「選択」ボタンをクリックすると以下のカラーダイアログが表示されて任意の色を選択可能です.

※ 「Add to Custom Colors」をクリックすると,グラフが作成されなくなるため押さないでください.
個別設定を行うことで以下のようなグレースケールを用いたグラフ作成も可能です.

各グラフの設定項目についてはこちら.
描画領域設定
描画領域設定では数値軸(縦軸)の設定やグラフの向きの設定が可能です.
設定項目名 | 説明 |
縦軸 | 縦軸の最大値と最低値を設定します. |
縦軸目盛り間隔 | 縦軸の最大値と最低値を設定した状態で,目盛り間隔を設定します. |
横向き | グラフの向きを右に90°回転させます.横軸を縦軸も自動で入れ替わります. |
描画領域枠非表示 | 描画領域の上側と右側の枠線を非表示にします. |
凡例非表示 | カテゴリ分類時に自動作成される凡例を削除します. |
スウォームプロットに対する描画領域設定と作成されるグラフの例は以下になります.


グラフ別表示設定
箱ひげ図
箱ひげ図の各設定値は以下になります.
枠線の幅:枠線・ひげの線の太さ.
マーカーの大きさ:外れ値を示すマーカーの大きさ.
ひげの長さ:ひげの長さの上限値(外れ値としない範囲).箱の長さ(IQR)× 設定値 = ひげの長さ.
箱の幅:箱部分の幅.

バイオリンプロット
バイオリンプロットの各設定値は以下になります.
枠線の幅:枠線の太さ.
横幅:膨らみ部分の幅.
ストリッププロット・スウォームプロット
ストリッププロット・スウォームプロットの各設定値の説明は以下になります.
枠線の幅:マーカーの枠線の太さ.枠線を消す場合は”0”に設定.
枠線の色:マーカーの枠線の色.
マーカーの大きさ:マーカーの大きさ.
横幅(ストリッププロットのみ):マーカーが重なる場合の横の広がり具合.直線状に分布させる場合は”0”に設定.

ヒストグラムの作成方法
グラフ作成アプリでは以下のようにビン数の目安を算出したり,2つのヒストグラムを重ねて表示することができます.
2つのヒストグラムを重ねる場合の設定と作成例になります.


散布図行列の作成方法
散布図行列・ヒートマップの作成方法は以下のページで解説しています.
補足① 各グラフについて
本アプリで作成できるグラフの特徴や選び方については以下のページで解説しています.
補足② 統計アプリStaatAppとは
StaatAppは計算仮定が複雑な解析手法を,誰でも手軽に素早く行なうことができるアプリです.StaatAppの詳細は以下のページをお読みください.
補足③ アプリの仕様について
アプリではPythonのseabornライブラリを用いてグラフ作成を行っています.seabornはPythonでグラフ作成を行なう際に使用される一般的なライブラリです.
以下の公式ドキュメントに詳細な仕様が記載されています.
原因は起動しているユーザ名に日本語が含まれているためです.対応方法は以下のページで紹介しています.