応用情報技術者試験の勉強法について紹介します.
初めて試験を受けるぞという方や何回か受験したけど合格できなかったという方は,ぜひ本記事の勉強法を参考にしてみてください!
応用情報技術者試験とは
応用情報技術者試験とは,情報処理推進機構(IPA)が主催している国家試験の1つです.IT業界に入りたての新入社員がよく受験する基本情報技術者試験の上位試験に位置づけられます.
受験層は,IT業界である程度(5~6年くらい)の業務経験を積んだ中堅が多いです.これらのから大学生や新入社員には難しいと思うかもしれませんがそんなことはありません! 午後問題で選択する問題によってプログラミング分野などの避けれるので基本情報技術者試験よりとっつき易かったりします.
IT業界に興味のある大学生や新入社員は,基本情報技術者試験から受験しがちですがこれから説明する対策を行えば一発で応用情報技術者試験に合格することも十分可能です!
勉強開始前のIT知識レベル
勉強方法を紹介する前にまず,藤丸(筆者)の当時勉強前のITに関する知識レベルについて紹介します.
・大学生時代:工学部の院卒.専門は土木工学のため,プログラミングは授業で2回ほど学んだ程度.その他,ITに関する経験は無し.
・入社後:SIerの開発として勤務.受験するまでの1年間は新人研修や提案活動に主に従事.新人研修では,javaを用いたプログラミングについて数十時間程度受講.
私は,応用情報技術者試験の勉強をするまで試験に関連した知識はほぼ”0”といった状態でした.ですので,これから勉強しようという方にも十分参考になる勉強方法だと思います.
応用情報技術者試験の試験形式
応用情報技術者試験の対策を行う上で,まず試験形式について紹介します.
応用情報技術者試験は午前問題と午後問題の2つの形式があります.午前問題と午後問題に対してそれぞれ100点満点中60点以上を得点することで合格となります.
午前問題は4つの解答からの選択方式で,過去問からの流用が多く比較的対策が簡単です.
午後問題は記述式で,過去問からの同じ問題がでることは無いのでしっかり対策を行う必要があります.また,情報セキュリティを除く10分野のうち4分野選択できることからどの問題を解くかという戦略も重要です.
1回目の受験で午前問題が80点,午後問題は75点で合格することができました!
午前問題対策
午前問題は,先程説明したように4択のマークシート形式で過去問からの流用が多いです.
目安の割合としては80問中約40問,つまり50%の問題が過去問と全く同じ問題になります.
このことから午前問題を合格するためにまずやるべきことは,過去問を解くことです.具体的な勉強方法は,過去問道場を用いて繰り返し過去問を解くことです.
過去問道場では,出題年や分野を指定してランダムで解くことができます.あまり古い過去問は解く必要が無いのでだいたい10年前ぐらいの過去問を選択して繰り返し解くと効果的です.
電車での移動時間を使ってスマホで解いたりしていました!
目標の目安としては過去問道場で安定して85点以上取れるようになるとだいたい本番で合格できるレベルになります.
ここまでは,過去問と同じ問題への勉強方法を紹介しました.しかし,残り50%の新しい問題がどのように対策したら良いのでしょうか?
これについても,基本的に過去問道場を用いての過去問を繰り返し勉強するといった方法で大丈夫です.なぜなら新しい問題でもそのほとんどが過去問と類似の問題になるからです.
ここで1つ注意して欲しいのが過去問道場を解く際に,問題に対して正解の選択肢を暗記するといった勉強方法をしないことです.正直,繰り返しといていくと同じ問題に何回も出会い問題をぱっと見るだけで正解の選択肢が分かったりします.しかし,こういった勉強方法では類似問題への対応や午後問題対策が全くできません.
そこで過去問道場で勉強する上で重要なのが,問題や選択肢に出てくる用語をできる限り理解することです.解き始めた頃は,ほぼ全ての用語が分からないのでその都度調べていると20問解くのでさえすごく時間がかかります…
しかし,この1つ1つ理解することが非常に重要かつ合格への最短ルートです! 頑張りましょう!
分からない用語があった際に調べる教材として非常におすすめなのが,「キタミ式イラストIT塾」です.この参考書は,応用情報技術者試験の出題範囲となる知識を全て図解で解説しています.読みやすくしっかり理解することができるので非常におすすめです.
また,この参考書に記載されていない用語などは出題頻度が少ないため捨てるなど効率的な勉強にも役立ちます.
午後問題対策(出題分野の選び方)
午後問題は,記述式かつ過去問からの流用がないため午前問題より難易度が高いと言われています.
しかし,情報セキュリティを除く10分野から解く問題を4分野を選べるため苦手分野を避けるなど対策次第で難易度が大きく異なってきます.そこで,まずはどの分野の問題が選ぶべきかについて紹介します.
10分野を,おすすめ度別に紹介します.
おすすめ度 ★★★★★
・組込みシステム開発(問7)
・プロジェクトマネジメント(問9)
まず,最もおすすめなのが組込みシステムとプロジェクトマネージャの2分野です.騙されたと思って過去問を1回解いてみるとわかりますが,初めてでもかなり解けると思います.
この2分野はよく”国語の問題”と言われるようにある程度,午前問題の勉強を行っていれば特別に対策をしなくても60%以上は確実に得点できます.
おすすめ度 ★
・プログラミング(問3)
・データベース(問5)
・ネットワーク(問6)
・情報システム開発(問8)
最もおすすめしないのが,上記の4つになります.おすすめしない理由は,それぞれ専門性が高いため十分な対策を行う必要があるからです.
しかし,これまでの業務経験から得意の分野があればもちろん選択するべきです.あくまでも,大学生や新入社員の方のような業務経験が少ない人に対しておすすめしない分野になります.
おすすめ度 ★★★
・経営戦略・情報戦略・戦略立案(問2)
・システムアーキテクチャ(問4)
・サービスマネジメント(問10)
・システム監査(問11)
最後に,余ったのが上記の4分野になります.ここは,IT分野の経験が特に無い人であればこの分野から2つを選択して解くことになります.(おすすめ度5は解く前提です)
ただ,出題年度によって分野ごとの問題の難易度が異なる場合が多いです.ですので,より合格率を高めるためには6分野は対策を行い本番でより解けそうな4分野を選択できる状態にしておくことが望ましいです.
午後問題対策(勉強方法)
ここからは,具体的にどのように勉強を行うかについて紹介します.
午後問題対策として初めにやるべきことは,午前問題対策です.応用情報技術者試験は午前と午後に問題が分れていますが出題範囲や求められる知識については同じです.ですので,午前問題対策を行うことで午後試験に必要な知識についてほとんど学ぶことができます.
知識を付けたら後は,記述式ならではの解き方を学ぶだけです.
そこで行うのが過去問を解くことです.ただ,午後問題は午前問題のように繰り返し解くのでは無く,答え合わせの際には1問ずつ解答に至った根拠まで突き詰めることが重要です.つまり,解答を作成するプロセスを過去問を用いて学びましょう!
そこで,おすすめの教材が「午後問題の重点対策」です.これは,各分野ごとに5問程度過去問を用いて演習ができる教材で午後問題対策の教材としては最も人気です.特におすすめなポイントが,解答解説が詳しいため答え合わせの際に解説を読むことで解答を作成するプロセスを十分に学ぶことができます.
午後問題対策は”重点対策”1冊で行いました!
勉強量の目安
最後に,私の応用情報技術者試験対策に使った時間を紹介します.だいたいの勉強量の目安にしてみてください!
トータルでの勉強時間は大体,110時間ぐらいになります.割合としては,午前問題対策(基礎固め含め)で70時間,午後問題対策で40時間ぐらいとなります.対策自体は,試験の3ヶ月前から始めました.
午前問題対策のうち特に過去問道場に関しては,ほとんどが電車に乗っている時間などの隙間時間で行いました.分からない用語が出たら,スマホにメモをして家に帰ってから調べるといった感じです.
午後問題対策は,土日にじっくり机に座って行いました.各分野5年分の過去問演習を行い,勉強時間は7時間ぐらいといった感じです.
おわりに
応用情報技術者試験の勉強方法とおすすめの教材について紹介しました!
午後問題で,プログラミング分野などを避けれることから基本情報技術者試験より簡単に感じる人もいます.また,基本情報技術者試験の上位互換なのでいきなり応用情報技術者試験を受験するのもおすすめです.(私自身も,基本情報技術者試験を受けずに受験しました.)
これから受験しようとしてる方,頑張ってください!!