任意のExcelファイル・CSVファイルからウィルコクソンの符号順位和検定の検定統計量とp値を求めるアプリ(StaatApp)の使い方について解説します.
ウィルコクソンの符号順位和検定実行アプリは以下のページから入手できます.
》アプリ(Windows版)の購入
》統計解析アプリStaatAppとは
データの読込・操作
① アプリの起動からデータ入力
ダウンロードした「StaatApp_for_Wilcoxon_signed_rank」の起動からデータの読込までの基本操作は以下のページで解説しています.
読み込ませたサンプルデータは以下のようになります.10人の前期・中期・後期のテストの点数になります.

② データの操作方法
読み込んだデータの操作方法(データクレンジング)は以下のページで紹介しています.
ウィルコクソンの順位符号和検定の実行方法
① ウィルコクソンの順位符号和検定の選択
メニューバーから「仮説検定」→「ノンパラメトリック検定」→「ウィルコクソンの順位符号和検定」を選択します.
※ ☀マークが実行可能な統計解析です.基本統計量の算出も可能です.

② 変数の選択
ウィルコクソンの順位符号和検定用ウィンドウが表示されたら,検定対象の変数(列)を選択します.例では”前期”と”後期”に違いがあるかを調べるために,以下のように変数を選択します.

③ 検定の種類の選択(オプション)
片側検定を行いたい場合は,左側もしくは右側を選択します.デフォルトは両側検定です.
④ 検定の実行と結果の表示
設定が完了したら,ツールバーの「実行」ボタンをクリックします.検定結果から,「前期と後期の点数に差がある」ことがわかります.

以上が,StaatAppを用いたウィルコクソンの順位符号和検定の方法です.
補足① 統計アプリStaatAppとは
StaatAppは計算仮定が複雑な解析手法を,誰でも手軽に素早く行なうことができるアプリです.StaatAppの詳細は以下のページをお読みください.
補足② ウィルコクソンの符号順位和検定について
ウィルコクソンの符号順位和検定はサンプル数によってp値の計算方法が異なりますが,本アプリはサンプル数に合せて適した計算方法を選択しています.
検定の考え方や用いるデータの前提条件は以下のページをお読みください.
補足③ アプリの仕様について
アプリではPythonのScipyライブラリに含まれる,statsmodelモジュールを用いてウィルコクソンの符号順位和検定を行っています.
statsmodelはPythonで統計解析を行なう際に最も一般的なモジュールです.
以下の公式ドキュメントに詳細な仕様は記載されています.
https://docs.scipy.org/doc/scipy/reference/generated/scipy.stats.wilcoxon.html
補足④ 起動時に発生するエラーについて
StaatAppを起動した際に,以下の画面が表示されて起動しない場合があります.

原因は起動しているユーザ名に日本語が含まれているためです.対応方法は以下のページで紹介しています.